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新旧アカウントを設定せずに、取りこぼしなくメールサーバを移行したい

【表題】新旧アカウントを設定せずに、取りこぼしなくメールサーバを移行したい

【日付】2018/08/01

【詳細】

メールサーバの移行におけるトラブルの元となるのが、DNS浸透期間の関係で、送られてくるメールが、移行元(旧メールサーバ)と移行先(新メールサーバ)のどちらに届くか分からないことがあげられる。

そのため、新旧どちらのメールサーバがメールを受信しても取りこぼしがないように、メーラーへの設定を、新旧メールサーバの標準ドメイン、もしくはIPアドレスを指定することが推奨されている。しかし、クライアント側での設定となるため、端末数に比例して、問い合わせや、設定代行など、作業負担が大きくなる。

【解決策】

Exchange serverを導入してメールをサーバ側で管理する。

②ローカル配送の機能を利用して、メール転送で解決する。

 

下記②の方法で少なくとも新サーバのアカウント設定のみで対応が可能になります。

 

1.移行先サーバで新規ドメインを取得しメールアドレスを作成。   (test@tmp.co.jp …以下Aとします)

2.移行元サーバで、メールアドレス(B)をAに転送するように設定。

(test@now.co.jp  …以下Bとします)

3.移行先サーバでAからBにメールを転送するように設定。

 

下記のような転送構成となる。

 

旧サーバ    新サーバ     新サーバ

test@now.co.jp -> test@tmp.co.jp -> test@now.co.jp

 

ローカル配送の機能により、 AからBへの転送は、旧サーバではなく、新サーバとなります。

 

旧サーバで受信したメールも必ず新サーバに転送されますので、

メーラーへの設定は新サーバのみで済みます。

 

注意

・ローカル配送が標準でONになっているかは各ホスティングサーバによって異なるので要確認)

 

【備考】

・ 新規ドメイン取得は、有料ですが、さくらインターネットなどは

無料でメールが使用できるサブドメインを提供しています。

サブドメインは提供しているが、メールは使用できないレンタルサーバもあるので注意)

メーラーに pop.now.co.jpのように、ドメイン名を設定している場合、

 MXレコードを新サーバのアドレス(標準ドメイン)に変えることで、

 半日程度で、メーラーは新サーバのPOPサーバにアクセスするようになります。

(100%ではないらしいです)

 その場合、クライアント側での設定は不要となります。